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July 01, 2008

「千日手」の対北朝鮮政策

 将棋をされる方はよくご存知のことである。「千日手」とは、「相手が出れば自分も出て、相手が引っ込めば自分も引っ込む」という差し手を互いに繰り返すことである。「千日も続く手」ということから「千日手」と呼ばれる。互いに勝ちもなければ負けもないが、痺れを切らしてヘタな手を打った方が不利になる。
 日朝協議で、日本政府は「行動対行動」つまり、「相手が出れば、こちらも出る。相手が引っ込めば、こちらも引っ込む」ということを戦術としているのだから、文字通りの絵に描いたような「千日手」である。どちらも勝たないし、どちらも負けない。だが、日本側は痺れを切らしているから「ヘタな手」を打った。それが、一部制裁解除での「過剰」サービスである。米朝の間も同じこと。その結果、北朝鮮側はまた優位な立場にたった。だから、六カ国協議の開催にぐずり、時間稼ぎをして、相手が痺れを切らしてまた「ヘタな手」を打ってくることを待っているということだ。
 この「千日手」から抜け出す方法論は状況に応じていくつかある。基本は「行動対行動」の戦術の転換である。もちろん、将棋のように相手の出方を観ながら、戦略・戦術を組み立てていくのだが、要は「千日手」を回避していくだけの戦局を読む眼力を持っているか持っていないかである。持っていなければ「千日手」を続けるしか方法はない。今の日本政府の対北朝鮮戦略は、「千日手」を続けることだけのようである。