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1 post from July 2011

July 29, 2011

中井元大臣の訪中問題 : 重箱の隅をつついても何も生まれない

 下記は、中井元大臣の訪中問題に関する「守る会」会長で評論家の三浦小太郎氏の論説。
 この問題については、すでに報道されている通りである。
 27日には衆議院外交委員会で自民党小野寺五典議員が、中井元大臣に同行した政府職員について、大局である日朝関係についての議論をよそに、まさに重箱の隅をつつくような質問をしていた。「政府職員は休暇届けを出していたのかどうか」といった瑣末な議論よりも、この膠着した状況をいかに打開するか、という議論を国会で展開してもらいたいものである。
 重箱の隅をつついても何も生まれない。
 そんなときに、三浦氏のコメントが出された。ご本人に了解のうえで、転載させてもらう。
 三浦氏の方が、瑣末なことにこだわる国会議員よりもはるかに大局を見ている。

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呉吉男事件については後程まとめて書くとして、正直、あまりにも稚拙な中井氏及び菅内閣委の行動と、しかしそれを批判することはできても有効な手立てを全く打てない保守派(私も含む)の状況が明らかになっています。

まず、こんなに簡単に漏れる情報は「極秘会談」でもなんでもない。私の知るあるジャーナリストは、中井氏の今回の訪中を先週末の段階で(つまりほぼリアルタイムで)つかんでいました。もちろんこの方は優秀な方ですが、だからと言って一ジャーナリストが簡単に知ることができるような行動を秘密会談とは言えない。正直、知られてもいいレベルでの交渉にすぎないでしょう。

また、菅内閣に対し追い詰められた北朝鮮が対話を求めて来たという認識は、私は何ら情報を持つものではなくそれこそ思いつきでいうだけですが半分しか正しくはなく、日本側もこのままアメリカや中国主導で対北交渉がすべて進んでしまうことへの危機感から、北からのメッセージを積極的に受けたか、あるいは北に対しこちらから持ちかけた可能性だって高い。追い詰められているのは北朝鮮だけではなく、日本も同じなのです。

私は北朝鮮との交渉を全面否定はしません。人権問題での前進は難しいと思いますが、拉致問題と日本人妻問題ならば国家間交渉で前進できる可能性はあるはずです。しかし、今回の交渉を行うなら、中井氏にも捨て身で泥をかぶるだけの覚悟と、一定の秘密保持は必要です。

しかし同時に、正直産経新聞や自民党がここぞとばかり政府の対北外交を批判しても、北朝鮮を有効に追い詰め、拉致問題他の問題で結果を出せるための対案を十分に示していない以上、それは以前自民党が批判していた無責任野党の姿勢にほかなりません。私たち運動の側は原則論を貫き、その国民の怒りを現実の成果につなげるのが政治外交の役割です。

そして、会談の場が中国であるというのは象徴的で、6者協議同様、結局中国の掌の中でしか日本は対北外交をできていない。北朝鮮は現在飢餓が再び起きており、国内矛盾の高まりもあると思われます。その意味で追い詰められていることは事実かもしれない。しかし、同時に米中が南北対話を求め、韓国が戦略的な面はあるとはいえ対話に応じ、日朝協議も開催することは確定しつつあります。「北朝鮮はおそらく譲歩しないから拉致は前進しないだろう」などという評論家的発言ではなく、政治家に求められているのはこの状況の変化をどう利用し結果を出すかであるはずです。

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