nabesada.cocolog-nifty.com > 眞鍋貞樹の音楽歴

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 フランスで発売された早稲田大学交響楽団の「春の祭典」のレコード・ジャケット。指揮は山岡重信さん。私は、4番ホルンを担当した。
1979年5月に、早稲田大学交響楽団のフランス公演において、フランスのエヴィアン近郊にある小さなホールで録音したもの。
 フランスのカリオペというマイナーだが有名な制作会社による。一本のマイクで、オーケストラの演奏を録音するという独特の手法だった。短い演奏を何度も繰り返して、後で編集をしてつなげ合わせるという方法だった。プロならともかく、アマチュアでこうした録音方法を、しかも、生まれて初めての経験でするのは、メンバーにとっては、かなりの負担だったと思う。
 前年のカラヤンコンクールでの優勝を記念しての、録音とフランス演奏旅行だったが、当然のように前年の主力メンバーは卒業した。個人技では優れた技能を持つメンバーがたくさん残っていたのだが、やはり、極度の緊張感と集中力でコンクールに向かったメンバーとは違う。「疲れたからしばらく養生したい」というのが、少なからずメンバーの本音だったと思う。
 だが、「ワセオケを世界に飛躍させるための重要なステップ」というように位置づけた幹部の説得を受けて、いわば、あまり気乗りしないままに無理に実施したのである。
 この無理な企画について、私たちの代の中では、フランスに行く前まで異論や慎重論があった。その異論や慎重論を抑えて、1979年5月、フランスに旅だったのだが・・・。

 このフランス公演とこの録音が、決定的なワセオケの分裂というものを引き起こしたことについて、「楽団史」にはまったく触れられていないし、当時のメンバーもあまり語らない。
 この録音を聞いても、正直、あまり感動をしない。

 

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